その薬は大丈夫!?実は、薬でアレルギーが発症することを知っていましたか?

私たちの病気を治すための薬が原因で、アレルギーが起きているとしたら?

ちょっと想像しにくいかもしれませんが、実は、薬物アレルギーは決して珍しいものではなく、意外と身近に潜んでいることをご存知でしょうか。

薬には、病気を治すための主作用と、目的外の望まない働きをする副作用があります。主作用としての治療効果が十分に期待できる場合、薬は販売されることになりますが、そこには多かれ少なかれ何らかの副作用がついてまわります。

花粉症の薬を飲んだはずなのに眠くなってしまう、抗生物質で胃が痛くなってしまったという経験はありませんか?これらが、薬の副作用です。

副作用と言うと大げさなものに聞こえるかもしれませんが、これなら思い当たる方も多いのではないでしょうか。

このように、正しく薬を使ったにも関わらずアレルギー反応が起こることを薬物アレルギーと呼ばれています。

薬物アレルギー発症の仕組みは、他のアレルゲンが体に入った時と同様に、アレルゲンを排除しようとする免疫反応によって起こります。つまり、食物やハウスダストのように、いつ何がきっかけで現れるのかわからないのです。

薬物アレルギーとして歴史上、最も有名なのはペニシリン・ショックです。

ペニシリンと言えば、今からおよそ100年前にフレミングが青カビから発見した抗菌薬として知られた存在です。しかし、当時は夢の薬とも騒がれていたペニシリンの有効性ばかりに注目が集まる中、そのアレルギー反応が原因で死に至るケースが発生してしまいました。

そうして、一気に注目を浴びるようになった薬物アレルギー。数ある薬の中でも、特に起こしやすいと言われているのがペニシリン系やセフェム系の抗生物質、解熱鎮痛剤です。また、検査に使われる造影剤がアレルギーを引き起こすケースもあります。

さらに、薬には菌の繁殖を防いで保存するために用いられる保存剤や薬に糖やデンプンなどを加えて量を増やし、成型しやすいようにする賦形剤など、薬としての作用はないものの、製剤化するための添加物が加えられていることがほとんどです。

本来であれば、このような添加物は害がないものでなければいけませんが、含まれている物質によってはアレルギー反応を引き起こしてしまうことがあるのです。

気になる薬物アレルギーの症状ですが、多くの場合は同じ薬を使い続けることでかゆみや湿疹などの皮膚症状や呼吸器症状が現れます。その症状は軽いものから命に関わるものまで様々で、特にアナフィラキシーは死に至ることもあるため気をつけなくてはなりません。

では、このような薬物アレルギーを防ぐためにはどうしたら良いのでしょうか。

まず、たとえ現れた症状が軽症であったとしても、次、体に取り入れた時に重い症状が出てくることもあるので、必ずその薬の名前を控えておくようにしましょう。

そして、医療機関を受診した際には、医師と薬剤師にそのことを伝える必要があります。薬の名前は覚えにくいものが多いので、お薬手帳にメモしておくといいかもしれません。

また、家族にアレルギーを有している人がいるならば、同じような症状を引き越しやすくなるので、医師や薬剤師にその旨を伝えておくことをお勧めします。

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